2011/09/19

 

 

 速記の通信教育にトライ <1960年(昭和36年)前後>

 
 
 

中学時代のおこずかいは1,000円程度の時代に、どうやって「通信教育」を始めることが出来たのか。数冊で中座した理由は、お金よりとても会話のスピードについていけるレベルまで習得するのは無理だと悟ったからと記憶している。日記を速記で書ける程度はマスター。

 

早稲田式速記の仕組みは理解できたし、運筆の練習は後々のフリーハンドの描画に生きたものと思っている。IT時代の現代では「速記」はボイスレコーダーや音声認識から文字情報に変換できるなどから、今思うに中座して良かったのかも知れない。物のない中学時代の体験学習としては貴重なものであった。

 

速記の仕組み

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割り出し図からすべての文字を作り出している。

同じ円弧を使ってもその長さが違うと文字が違う。その為に運筆でそれぞれの単位の長さを「猛烈に練習」体得してスピードと正確さを確保する。テキストの七部を紹介。

 

 

当時の筆記サンプル 「ソクラテス」

 

速記は人の会話を連続して書き取るため、シャープペンシルがこの世に登場するまでは数本の鉛筆を用意する必要があったが、この時代に必須のシャープが発売され、自分が入手することが出来たのも不思議なくらいである。れっきとしたノック式である。50年たった今も使えるのである。

ぺんてるのHPにその歴史もある。最近の製品とも遜色がない。

運筆の練習のためにノートはとても勿体無くて使えず、当時の一番安価な「チリ紙」を使って円弧や直線をひたすら書きなぐっていた。高校受験もそっちのけで、奇妙な中学生であった。